11月22
日には早朝から福島沖で震度7の地震が発生し、津波が押し寄せてくるとの警報が発せられ、テレビでは避難するよう、津波に巻き込まれない様にと人々の安全と生命を守ることを促す放送がひっきりなしに流された。
またこの日は国連環境計画(UNEP)を支援する日本UNEP協会の主催する「水と森林の今後を考える」というフォーラムが、東京青山の国連大学で開催された。
この二つの一見関係の無いように見える出来事が、実は「いのちを守る」という共通課題によってしっかりと結び合わされているということを実感させられた次第である。福島沖の地震・津波と言えば、原発・放射能、命が高波に攫われるという危険に遭遇することになる。そして、この前の地震:津波によって破壊され、放射能の処理が終わっていない施設が再び同様な危険に会うことは福島に住む人々のみならず、日本の東半分に住む人々の安全を脅かすことになる上に、また、これから生まれ来る未来のジェネレーションに安住の地を約束できないことになる。だが、日本の経済界や政界の人達はそのような目前の危険性や将来の人類に投げかける大問題を取り上げることなく、原発は「安全だ」との合言葉で再稼働し、外国に輸出することに血道を上げているようだ。人々に対する危険性や想定外の出来事は黙殺して経済的な利潤を上げることしか眼中にないように見える。
他方、UNEPフォーラムの問いかけた問題は、世界の環境をこれ以上悪化することなく、地球上の全生命が如何に守らるべきかということであった。この地球を汚染してきたのは人類、呼吸する空気を汚染してきたのも人類、自然を破壊してきたのも人類。今や、世界の国々の人々が立ち上がって、皆でこの地球を守ろうというので目標を作り、その目的を「水と森林」という方法によって達成しようという趣旨のものであった。我々がしなければならないのは、全員が地球を守るために何をしなければならないかをちゃんと認識し、毎日の生活で、人類の将来を安全なものにするために努力することである。
その為には、途上国に住む「貧困層の人々」に、教育の機会とまともな生活ができるくらいの収入の確保を提供しなければならない。先進国に住む「富裕層の人々」には収入の一部を途上国で苦吟している人々の救済のために提供してほしい。彼らに人生の夢と希望を与えて欲しい。全世界の人々が少なくとも初等教育を受け、人生の夢を追うことが出来るようになれば、世界は変わる。お互いに助け合えば比較的簡単に地球を守ることが出来る。要は、私たち市民がどのような自覚を持ち、それぞれどのような努力をするかにかかっているのだ。皆で話合おう、行動を起こそう。そして、後悔しないですむ人生を送ろう。