この緑化プロジェクトは、現在、植林だけではなく、現地農民の貧困脱却、女性の地位向上を目指して大きく進歩・成長しつつある。勿論、それは現地責任者の蘇本山氏の夢と実行力が無ければ実行しないことなのだが、それが一歩一歩と実現しているのだ。例えば、三年前に彼が始めた養鶏。今や一万羽の鶏が植林した沙棘の木々の間で元気に育っている。鶏は沙棘の葉や実にあずかり、沙棘は鶏の糞を肥料とするという「相互扶助」の関係が出来ていた。このプロジェクトが高地・寒冷の山間地にあるので鶏インフルエンザとか他の流行病の心配はないという。市場に出した鶏肉と卵は「沙棘鶏」と言うブランドで、消費者の間で評判が良く、普通の三倍の値段で取引されている。蘇氏はこの活動を近く300万羽生産の規模にまで拡大し、農民の生活向上に寄与したいと計画中だ。同様に、彼は高価に取引される漢方薬用の薬草の栽培にも着手し、黒枸杞・紅枸杞など高価で取引される種類の薬草育成に乗り出し、農民たちを教育・指導しているこれも農民たちの貧困脱却を目指した「里山活動」を育てるという試みである。
蘇氏のこのような試みが今や彼を「有名人」に仕立て上げ、彼の考えや行動に引かれて数多くの人々がこの山奥の荒れ地に集まってきている。今年8月には参加者が多数一堂に会し、現在の活動を祝福し、来るべき年の日中協力活動を祝福してくれた。言い換えれば、このプロジェクトの知名度をもっと中国国内と日本で上げ、大気温暖化防止と貧困撲滅のモデルにしようではないかということだ。
今後、必要なのは「沙棘」の果実を薬品や食料品にする漢方薬製造工場と、沙棘鶏を立派な商品にし、出荷するための工場を設立することで、そのための投資者を探すことと、広大な荒地を緑化するための苗木代の確保である。この夢の膨らむプロジェクトの為に一層の努力をしよう。
そゆ
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