2015年6月28日日曜日

国際土壌年


 今年は国連が決めた国際土壌年である。だが私たちは土壌に余り関心を払わない。環境問題を取り上げる人でも、「土壌」を取り上げて問題にする人は少ないような気がする。人間を始め、この世の動物は全て土壌の恩恵に浴している。何故ならば、すべて土壌とそのなかに生息する微生物によって食物を得、生命を維持しているからだ。 
 どうだろう、人間はその大切な土壌を粗末にし、破壊し、「いのち」の質を低下させているのではなかろうか?少しでも多く収穫したい、利益を上げたいと言うので、農薬と化学薬品を大量に畑や田んぼに鋤きこみ土壌の質の低下を招いている。世界中で森林を伐採し、大気温暖化を誘発し、砂漠化という現象を起こしている。そして今や人類は異常気象と言う事態に直面しているのだ。そして、地球上の全生命はその安全を脅かされているのだ。
 ここで我々がしなければならないのは「植林・緑化」である。それも、自然を回復するためのもので、後に伐採して収入を上げようというものであってはならない。農業分野では近代の農薬、化学肥料に頼る農法とは決別しなければならない。私たちがやらなければならないのは「有機農法」で、土壌を豊かにし、生産者と消費者の健康を、そして、命を守るということであろう。
 2050では中国シルクロードにおける緑化活動で、自然を回復し、地球温暖化を防止し、農民たちのいのちを育んでくれる「GP農法」を導入する。更に、ネパールを始めアジア各国でこの有機農法を導入し、生産者も消費者もすべて健康になり、命を育んでくれる農産物を生産し、食することを推進する計画だ。
 乞うご期待。成果を見守って頂きたい。

2015年6月6日土曜日

シルクロード緑化プロジェクト

最近よく尋ねられる質問は、「どうして2050は中国の緑化活動を支援するのか?今や世界第2の経済大国となった中国は自分でやれば良いだろう」というものです。これは、現在の中国政府の対日政策とか日本政府の中国対策が、そういう質問をする人の考え方や発言に影響を与えているような気がします。
 2050は、「地球規模問題解決」を目標に設立されました。数ある「地球規模問題解決」の中から、1)大気温暖化防止、2)貧困削減、3)途上国女性の地位向上を取り上げて、関心を持つ者同士で問題解決を図ろうというもので、一国の政策に呼応するものではありませんし、政府が実施するプロジェクトを支援するものではありません。私たちが問題視するのは世界人類の将来、問題解決のための行動、人間の安全保障というものです。ですから、中国の黄土高原で2050が行っているプロジェクトは、世界の人々のため、日中両国の国民双方が、人類の将来を守るための努力をしているというものです。
 2050の会員や、我々の活動に関心のある方々には、是非この点を理解して頂いて、人類の将来の為、世界の為に一肌脱いで頂きたいと熱望致します。