8月24日の朝日新聞によれば、「防衛省は、文官である背広組(内局)が制服組(自衛官)を監督する根拠となってきた防衛省設置法の条文を見直す方針を固めた」そうである。防衛省は自衛隊の効率化を狙い、意思決定の迅速化を理由にしているとのこと。
現在のチェック アンド バランスの制度が出来たのは、第二次世界大戦にいたる日本軍の暴走に対する反省があるからだろう。
振り返ってみれば、日清、日露戦争に始まり、満州事変、盧溝橋事変、日支事変、ノモンハン事変、第二次世界大戦へと日本軍の強化が図られ、国威発揚が謳歌された。そして軍人により、また、軍により様々な事件が起こり、日本は軍国主義へとまっしぐらだった。そして、国民はただ軍隊の独走を見守るのみであった。結果は、「国破れて山河あり」であった。
世界中どの国の歴史を見ても、軍隊が主導権を握っている国では暴力が許容され、他国を従属させるために紛争や戦争が絶えない。ある正義感を持ったグループが武力を持ち、自分たちや国の存在に対して危機感を持てば、すぐ自分たちの持っている武力に頼って問題解決を図る。それが現代の世界だ。それは先進国であろうと途上国だろうと、教育を受けていようといまいと、同じである。
日本が過去の歴史を繰り返すことなく、世界平和の為に貢献できる国になりたいのなら、絶対必要なのがチェック アンド バランスのシステムだ。武力を持つ人たちの暴走を許してはならない。さもないと、私たちは悔いを千載に残すことになる。そういう意味で、日本の将来、世界平和に対する「責任」と言う観点からもこの問題を慎重に扱って欲しいものだ。
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