2015年3月29日日曜日

ミシェル・オバマ米大統領夫人来訪




 去る317日にミシェル・オバマ米国大統領夫人が来訪した。「女の子に教育を!」と言う旗を掲げ、この国では安倍首相夫人と共に、女性の地位向上を通じて世界を平和なものにしようという運動を展開なさっている。短い滞在であったが、相当なインパクトを与える訪日であったようだ。

 まことに、世界を平和なものにしよう、人々を幸せにしようと思ったら、女性がその気にならなければならない。今の世界が血なまぐさく、人々が自説を通すためにすぐ武器に手を伸ばすのは、すべて今迄地球規模問題の解決を男性に任せっぱなしにしてきたからである。今や、我々に与えられた使命は先ず「女性に教育を」と言うことで、特に高校・大学に進学させ、リーダーを養成する機会を提供することである。次いで、私たちが推進しなければならないのは、教育を受けた女性たちが経済的に自立できるようにはかることであろう。

 今の世の中では現金収入がないと人並みの生活はおぼつかない。だから人々は「お金、お金」と必死になる。それが、世の乱れの一大原因だ。少なくとも、世界中の人が生きていけるだけ十分な収入を得られるように計るのが、世界の政治指導者たちに課せられた使命であるのだが・・・・

でも、先ずやらなければならないのは、女性に教育をと言うことだ。そして、先進国に住む私たちはその為に手を貸すことだ。途上国の片隅で過酷な条件を強いられている女の子たちに勉強する機会を与えよう。彼女たちに人生の夢を持たせよう。彼女たちが開発の主流に参加できるような機会を与えよう。そして彼女たちが自分の子どもや家族が睦み合えるような、また、思いやりを持った子どもたちを育てることができるような機会や手段を創り出そう。

2050はそのような努力を現在ネパールのダン地方で展開中である。この地方は長いこと女性が貧困と差別の犠牲となってきた。その女性たちに就学の機会を与えるため、全力を挙げている「シスターホーム」に3万ドルのマイクロクレジットの基金を設け、持続性のある、また、自主的な活動を可能にするための支援を始めたところだ。そして、OKバジに依頼してその管理を万全なものにするつもりである。

来月からは新しい会計年度が始まる。どうぞ、心ある方々、女性の地位向上を推進する方々、また、世界平和を希求する方々にお願いしたいのが、このマイクロクレジット基金設立にむけた一口一万円のご支援である。皆様のご支援を心からお願いし、ネパールのダン地方から世界平和を建設する第一歩を踏み出すことである。
 
 

2015年3月4日水曜日

文官統制見直し


 824日の朝日新聞によれば、「防衛省は、文官である背広組(内局)が制服組(自衛官)を監督する根拠となってきた防衛省設置法の条文を見直す方針を固めた」そうである。防衛省は自衛隊の効率化を狙い、意思決定の迅速化を理由にしているとのこと。

 現在のチェック アンド バランスの制度が出来たのは、第二次世界大戦にいたる日本軍の暴走に対する反省があるからだろう。

振り返ってみれば、日清、日露戦争に始まり、満州事変、盧溝橋事変、日支事変、ノモンハン事変、第二次世界大戦へと日本軍の強化が図られ、国威発揚が謳歌された。そして軍人により、また、軍により様々な事件が起こり、日本は軍国主義へとまっしぐらだった。そして、国民はただ軍隊の独走を見守るのみであった。結果は、「国破れて山河あり」であった。

世界中どの国の歴史を見ても、軍隊が主導権を握っている国では暴力が許容され、他国を従属させるために紛争や戦争が絶えない。ある正義感を持ったグループが武力を持ち、自分たちや国の存在に対して危機感を持てば、すぐ自分たちの持っている武力に頼って問題解決を図る。それが現代の世界だ。それは先進国であろうと途上国だろうと、教育を受けていようといまいと、同じである。

日本が過去の歴史を繰り返すことなく、世界平和の為に貢献できる国になりたいのなら、絶対必要なのがチェック アンド バランスのシステムだ。武力を持つ人たちの暴走を許してはならない。さもないと、私たちは悔いを千載に残すことになる。そういう意味で、日本の将来、世界平和に対する「責任」と言う観点からもこの問題を慎重に扱って欲しいものだ。