2014年3月6日木曜日

3月8日は国際女性の日


 38日は国際女性の日です。地球人口の半分を占める女性、命を産み、育んでくれる女性の安寧、健康、基本的人権などに思いを馳せ、彼女たちがもって生まれた才能を十二分に発揮して世界の平和、人類の健康、思いやりなどが世界の隅々まで行き届くよう、彼女たちが社会開発の主流に参加できるように図るよう、決意し、行動を起こす日です。

 地球人口の半分を占める女性のうち、まともに学校に行け、ちゃんとした判断ができ、自分の子どもたちに人として生きていく上での心得を教えることのできる人たちは少数派なのです。70億を超える世界人口の50%は1日の所得が2ドル以下で、「相対貧困」と呼ばれています。また、12億人は1日の所得が1.25ドル以下で、「絶対貧困」と呼ばれています。「絶対貧困」となると人並みの生活をしたくてもできません。そして、悲劇はその70%が女性だ ということです。

貧困と不健康も相関関係を持っています。安全な飲み水が手にはいらない人たちは11億人。そのため、赤痢とコレラで毎年300万人が死亡。富裕国の乳幼児死亡率は8/1000ですが、50の途上国では 97/1000となっています。貧困層の人たちは病気に関する知識がなく、そのために身を守ることも出来ません。このような人たちの大多数は女性なのです。

貧困者は飢餓に苦しんでいます。FAOによれば、世界人口のうち、85200万人(2002年度)は常に飢餓状態にあり、そのために心身の発達が遅れています。  インドとバングラデシュの5歳未満児の半数は低体重で栄養不良。エチオピアでは47%、ナイジェリアでは31%。彼らは概して農村部辺境地帯に住んでいるのです。

そのため、先ず、こうした女性を救済することが大切です。そして、女性が積極的に開発の主流に乗り出せるよう手を貸さなければなりません。

人が人として生きていくために必要なものは何にもまして「母の愛」、それから、教育。 ですから、先ず、教育を普及させましよう。男女の差別なく。 初等教育、それから中等教育、高等教育という風に。 人にとって、考えること、読み書きできること、自分の考えを口にだせること、人生で何を選択するかなどは基本的人権です。お金がないために学校に行けない子どもは世界で1億人以上。大半が女の子。つまり、彼女たちは「基本的人権」を奪われたままなのです。教育がないとマトモな生活は不可能です。他人に、社会に依存して一生を送ることとなります。こんな不幸はありません。 途上国農村の貧困家庭に生まれた女の子の一生を想像できますか?それは、それは悲惨なものです。

日本では、遅まきながら、安倍首相が「女性の社会進出を促進するために」政府内に連絡会議を設置し、女性の幹部を30%にするのだとうごきだしました。でもこれは、女性たちの自覚と行動力を必要とします。

教育さえあれば、社会参加が出来るようになります。立派な収入を得ることができます。子どもを健康に育て、ちゃんと躾けることができるのです。子どもたちに 愛することを教え、様々な社会貢献が出来るのです。私たちはネパールのダン地方やパルパ地方で貧困子女のために奨学金制度を設けています。私たちの経験から、女性に対する支援は立派に成果を上げるということを確信しています。これらネパールの奨学生は政府、NGOの職員となったり、教師になったりで、立派に社会貢献をしています。

マララ・ユスフザイさんは201210月にパキスタン北部で、「女の子のくせに学校に行っている」ということで、タリバンから銃撃を受け、重傷を負いましたが、九死に一生を得て、今や、「教育が世界平和にとって一番重要だ」と立ち上がりました。覚えていますか、マララさんを?2013年の712日には国連本部で「ペンは剣より強し。世界のすべての子どもが教育を受けられるように」と演説し、世界の指導者に「世界中の子どもたちが無料で義務教育を受けられるように」と求め、「教育こそが貧困と無知をなくし、世界平和の唯一の解決策だ」と訴えました。

 女性の地位向上・ジェンダー平等に先ず必要なのは教育です。女性が社会に進出し、若い人たちが世界平和建設のために立ち上がるのに必要なのは教育です。マララさんの檄を受けて、私たちが行動する必要があります。経済大国日本は対外援助(ODA)を増額して教育の普及を計りましょう。もしあなたが世界平和を願うなら、その気持ちを政治家に届けましょう。ジェンダー平等を実現したいのなら、声をあげましょう。そして、皆で、戦争のない、平和な社会建設に励みましょう。

世の中の人々が自分の生き方、考え方を押し付け、相手を排除する代りに、お互いに助け合い、お互いに生かされて、毎日を平安に送れることを感謝すれば世界に平和は実現できるのです。現代に必要なのは謙虚な心とすべてに感謝し、世の中のすべてのものが「ひとつ」だと理解することではないでしょうか。所詮、私たちが問題にしている「差」は私たち自身の自己中心的な考えと自分たちの権益を擁護しようとする心の産物なのだから、感謝と謙虚さが世を救うと言っても過言ではないでしょう。

 私たちは38日に出発し、一向14人でネパールに向かいます。ネパールで上述のような生き方、支援を実行しているOKバジ(垣見一雅さん)の20周年記念式典に参加するためです。OKバジの高邁な人格に触れ、彼の実践している「自助努力」をいかに支援できるか学んできます。

国際支援とは言うは易く、行うのは難いものです。だがやらなければならないのです、次世代のために、わが子、わが孫たちのために。 さあ、考え方を改めましょう、生活程度を改めましょう、ほどほどに生きて、感謝と謙虚さをもって毎日を送りましょう。

今まで申し上げてきたことは、男性の理解と協力がなくては実現不可能です。

でも、この運動を先駆けるのは、女性でなくてはなりません。女性が先ず、既成概念をぬぐい捨て、新しい価値観を打ち立てなければならないのです。大げさなことは考えなくていい、大きなことはやらなくていい。やれることを、こつこつと続けましょう。途上国の子どもに就学の機会を与えましょう。そのために少し経費を節約して(ビール代、チョコレート代、煙草代など)奨学金をねん出しましょう。

途上国の女性が自立できるように技術移転をしましよう。マイクロクレジットをアレンジしましよう。彼女たちの作ったものが日本で売れるようフェアートレードも考えましよう。そして、日本の女性が先駆けて、全世界の女性が一丸となって平和な世界を築きましょう。

 

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