3月18日、10日間の日程を終えて、早朝無事にネパールより帰りました。この10日間に参加者一同様々な経験を積み、多くのことを学びました。私は年長者ということで皆さんにすっかりお世話になり、荷物も持ってもらって楽な旅をさせていただきました。でも、2年間海外旅行をひかえていた関係で、体力が今一つという感じで、正直に言えば少々疲れました。帰国しての翌日にはマッサージを受けて体をほぐしてもらい、すっかり生き返ったような気がしています。
詳細は後日NPO2050ホームページに掲載しますので、今回は研修旅行の概要をご報告致します。 私たちはカトマンヅ到着後すぐに国連開発計画を訪問し、野田章子代表の歓迎と説明を受け、国連の女性の地位向上のためのプロジェクトとマイクロファイナンスのプロジェクトの視察を行いました。さすがに国連のプロジェクトだけあって、すべてうまく組織され、運営されていました。私たちの視点からすると、なるたけ関係者たちに自助努力で問題を解決する「OKバジ」アプローチを導入して、一刻も早く地域の女性たちが立ち上がることを祈ってやみません。それから、インドと国境を接するダン地方に飛び、私たちが支援しているSister home(サイニ・チャウダリーさん)の運営する貧困子女を支援する奨学金制度の説明を受けました。現在9名の高校生・大学生が将来を夢見て勉強中でした。更に、学校に行きたくても行けない子どもたちのための小学校・貧困女性たちに技術を習得させるラーニングセンターを訪ねました。この地方は、ズバリ言って、「農奴」が非常に多い場所。貧困撲滅と女性の地位向上が何としても必要な地域です。ここで活動を主催しているサイニ・チャウダリーさんは、私が期待する以上の活動を行っており、それぞれ進歩がみられ、将来に希望をつなぐことができました。サイニさんのご主人は有機農業を推進中で、特にお願いしてGP農法を実験してもらっています。ご主人の話では、GPの液肥を撒いた畑では作物の成長が素晴らしいとのこと、私が見ても、そこは青々と野菜が育っていました。私はGPセラミックをさらに一対おいてきて、GP農法が推進されることをおねがいしてきました。 会員参加型研修旅行の素晴らしい成果と言えるであろうサプライズもありました。参加者たっての要望で、サイニさんが活躍を広げることができるようにと、Sister homeのための新たな基金が設立されたのです。設立基金は皆の貴重な旅先でのポケットマネー。金額は少ないのですが、現地でのマイクロファイナンス用基金の原資となるに足るほどの金額となりました。今後NPO2050で詳細を決定し皆様に改めて基金へのご協力を仰ぐことができると思います。 その後は、車で6時間ほどかかるOKバジの活動地域(山また山の断崖絶壁に囲まれた地域)に入り、パルパ地方のタンセンという町で、彼の実施している奨学金制度について学び、奨学生3名と会うことができました。日本出発に先立って吉田先生からお預したOKバジの活動支援のための資金は無事にOKバジにタンセンで渡すことができました。OKバジは多額の支援を毎年のように頂いて大変に感激しておりました。奨学生には3名に会うことができました。それぞれ大学で語学や社会学の勉強を楽しんでおり、将来は教師になることを夢見ていました。3人とも勉強ができる機会を頂いたことを深く感謝しております。 その後、タンセンから20周年記念式典の開かれるランプールまで、また断崖絶壁に肝を冷やしながら3時間ほど車で移動。式典は現地の人たち数千人(日本からの参列者は約100人強)が参列して、立派なものでした。いかに彼が尊敬され、好かれているかが一目瞭然でした。OKバジに対する感謝状と花輪の贈呈が延々と続き、NPO2050の参加者は、式典終了の少し前に「足元の明るいうちに」とタンセンに戻り、「よくまあご無事で」と安どの胸を撫で下ろすことができました。でも考えてみれば、OKバジはこういう道を人々救済するために20年間行き来して、その間に死にそうな目にも遭っているわけで、彼の現地の人たちに対する無条件の思いやり、無私の支援、現地農民たちの自立を促す活動には全く頭が下がりますし、言う言葉が見つかりません。現地の人たちが「OKバジは神様だよ」というのがうなずかれます。 タンセンで一泊してから車でポカラという風光明媚な街に移動。そこからカトマンヅに飛びました。ネパール訪問最後の日はカトマンヅでのんびりと買い物でもと考えていたのですが、生憎、水祭り(道行く人に色絵の具の水をかける風習)に出くわい、でかけると大変なことになるとて、全員国連開発計画代表の野田章子さんの家に招かれ、昼食をともにしました。ここでは皆さんは寛いで、いろいろな経験やアイデアを分かち合い、絵の具をかけられることもなく、満足そうな顔をすることができました。この水祭りは午後4時ごろには終了しましたので、その後、私たちはそれぞれお土産を買ったり、街をぶらついて絵具の消費量の多いのに驚いたりで、ネパール最後の晩を大変ユニークな経験で締めくくりました。 NPO2050の参加者の皆様も後発途上国の実情に曝され、様々なユニークな経験を積まされ、いろいろと勉強ができました。同時に、日本が如何に素晴らしい国であるか、そして豊かな国であるかをも実感できたと存じます。これからは、あまり文句など言わず、感謝して生きて行くことを思い知らされました。以上、今回の旅行は先ず、OKバジに偉大さを実感し、様々なことを学ばされ、有意義な旅行であったかなと考えております。そういう意味でも、OKバジに深く感謝をしたいと存じます。
6月にはOKバジが帰国して17日には報告会を開きます。18時から20時を予定しております。会場はまだ抑えてありません。詳しいことは後ほどホームページに発表いたします。