日本人の金儲けに対する執着がこんなにあるのかと、改めて思い知らされたのは最近の「虚偽・不当表示」に関する報道によってだ。殆どの関係者は口を揃えて「騙すつもりはなかった」といっている。当人たちは何とでも言える。やりきれないのは、無邪気に騙されて高い料金を払わされている消費者だ。なんとしても恐ろしいのは、みんな嘘をつくのが日常茶飯事になっているということだろう。昔から、官僚は自分たちに都合の悪いことは言わないということはよく知られている。政治家の話はどこまで信じて良いのかわからない。今度は経済に従事する人たちだ。一流のホテル、百貨店、レストラン、おまけに楽天だとかJR北海道など加えると、嘘を言わない人の数はごく少数ということになる。これでは、国際社会で日本人は「嘘つき人種」とレッテルを貼られてしまうだろう。
悲しいのはこれが「日本文化」だとすると、日本に将来はないと結論付ける人が圧倒的になるだろうということだ。誰も信じられない、自分も信じられなくなる。日本の将来も信じられない。「正直の頭に神宿る」とか「朋友相信じ・・・」などは死語になり、他人を騙すことが日常茶飯事になってしましい、後に残るのは砂漠のような荒んだ心だけだ。これでいいのだろうか?良いはずはないよね。
良くないとすれば、何をすれば良いのだろう。先ず、科学万能で、目に見えることのみ信ずるという現在の「教育」のあり方を根本的に変える必要があろう。そのためには、文部科学省の人づくり教育を徹底的に洗い直す必要があろう。人の親は今までの「神」不在の子育ても見直さねばなるまい。宗教家をもって任ずる人たちは「重大な局面を迎えた」とて立ち上がるべきだ。庶民は、グローバル経済に振り回されている自分たちの生活を、「金ではなく」、愛と信頼に基づいたものへと変換させていかねばならない。先ず、経済発展のためにはエネルギー確保だ、そのためには原発も推進しよう、化石燃料も確保しようという方針は改めるべきではなかろうか。これを続けていれば大気温暖化・異常気象はどんどんと進むし,子どもたちの将来の安全を保証することもできなくなる上に、我々の騙し合いにも拍車がかかってくるだろう。
とはいっても、政治家は経済発展一本槍だろうし、役人は簡単には動くまい。日本を良い方向に変えるためには、各家庭がそれぞれ愛と信頼に基づいた子育てを実践するしかない。そのためには、お母さん方の自覚と想念転換を祈るしかない。女性がその気になれば世間は変わる,子どもたちも立派に育つ。国際社会における日本に対する信頼性もましてくる。
女性よ、お母さま方よ、頑張れ!日本の将来はあなた方が握っている。