2013年3月23日土曜日
2013年3月12日火曜日
どうして出来ないのだろう?
最近飛び込んでくるニュースは殆どが訃報か友人が病で倒れたという暗いものばかりである。そういう年齢になったのだと言われればその通りであるが、それにしても、個人的にも社会的にも心が晴れ晴れするようなニュースには滅多にお目にかかれない近頃である。
改めて考えてみると、倒れる人の原因の多くは心臓疾患、脳こうそく、がんなどいわゆる成人病である。それに加えて、骨折、事故などが続いているが、いずれも自分が普段から気を付けていれば避けられるものである。成人病は自分の選んだライフスタイルを15年~20年継続することで引き起こすものである。普段からおいしいもの(高たんぱく・高カロリー)を十分にいただき、ワインなどの晩酌を欠かさず、食後や間食には甘いものをたっぷり、その上、チーズ、クリーム、牛乳などを切らさなければ、私たちはたちまち肥満、高脂肪の体になり、あちらこちらの血管が詰まってくる。そういう食事が健康のためによくないと知ってはいても、普通の人にとって、いわゆる「健康食」に切り替えるのは至難の業である。さらに、「有機の野菜は値段が高い」とか「生活が忙しくて料理に時間がかけられない」などと、理屈を並べ立て、食生活の切り替えを拒否する人も少なくない。何としても、私たち全員が持っている「食べ物に対する執着」が首を縦に振らせないからだ。「野菜を主になさい」とか「玄米は繊維が多いので血液をさらさらにしてくれる」などと言っても、「そんなものを食べるくらいなら死んだ方がよい」とか、「私はチーズだけは止められない」などとのたまわって、多くの人は食生活を敢えて変えようとはしない。そして、成人病で倒れるまで、また、倒れた後でも、自分の嗜好やライフスタイルに固執する。
生活習慣病で倒れて、そのまま神様のところに行かれる方はよいだろう。だが、一命を取り留め、言語障害を持ったり、半身不随となったりで、リハビリによって社会復帰を図るのは大変な努力が必要である。生活するうえで、他人様のお世話にならなければならないとしたら本人はさぞかしもっと辛い思いをすることだろう。
この「リハビリ組」の人でも、今までの食生活にすっかり決別し、主食は玄米、副食は少々の有機野菜と豆類、海藻類と、伝統的な製法によって作られた味噌、醤油などの食事に切り替えれば、数か月で体の中の血液がサラサラになり、溜め込んだ脂肪、老廃物、食物の添加物を体外に排泄することができる。つまり、体重はぐっと減り、順調に健康を取り戻すことができるのだ。そして、その健康回復の鍵は「よく噛む」ことにある。少なくとも、病気から回復しようとしている人は、一口200回は噛んでほしい。それからもう一つ。生きている、すなわち、自然=神に生かされていることに感謝し、謙虚に生きることをまなぶことである。
かくいう私も、52歳の時進行性の胃がんで余命3か月と宣告された。胃の四分の三を切除され、その後すぐに化学療法に入った。ところが、その化学療法そのものが私の自然治癒力を阻害しているとてすぐ中止に追い込まれてしまい、私は死を覚悟した。その時たまたま幸いにも私はマクロバイオティックス(マクロ)によって癌の治療が可能であると教わり、それに命を懸けることにした。マクロは「生きる術」を教えてくれる人生哲学と言えるが、その食事法は上述したようなものである。最初の一年間は非常に厳しい食事法で、命を守り、健康を回復するためにわき目も振らずに専心した。その後は緩やかな「健康食」を続け、がんの再発もなく、30年間お医者様のお世話になることもなく、いたって健康で楽しい生活を続けている。
もし、健康診断で「血圧が高い」とか「コレステロール濃度が高い」というような警告が出されたら、すかさず、上記のような食事に切り替えることだ。この場合は、病気治しと違って、食事法もそれほど厳しくないし、切り替えにも抵抗は少ない。噛む回数も50-60回位でOKだ。
せっかくこの世に生を受け、有意義な人生を送りたいと思うのなら、病気知らずで、死ぬまで他人様、世界のために、活動することではなかろうか? そしてそのためには自分にあった食事法と生き方を自ら模索し、取り入れることであろう。健康で、満足できる一生を、つまり、子どもたちのために美しい地球を残せるよう、皆で助け合い、勤めよう。
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