春になったが
3月11日の東日本大震災の4周年を迎え、私たちは福島原発罹災者たちの苦難に思いを馳せ、亡くなられた方々の冥福を祈らせて頂いた。その後、春のお彼岸で「熱いも寒いも彼岸まで」といよいよ桜が満開となり、陽気が良くなるかと思いきや冬に逆戻りという気象の不順さを体験させられている。そういう気象条件や気温の急激な変化で体調を崩すのは高齢者のみに限ったことではない。一方、国際社会では各国に大気温暖化対策を発表してもらい、温室効果ガスの削減目標を示すよう努力中である。かって我が国は世界の環境問題対策では世界に誇れるものであったが、現在ではすこぶる歯切れが悪い。国内経済の振興に目を奪われ、世界の人々の幸福や安心、地球規模の利益などは忘れさられているように見える。
日本の将来は世界の将来の在り方にかかっている。日本がこれからやらなければならないのは、地球の将来の為に、異常気象、海面上昇や干ばつの対策、人々の食糧の確保、原発事故の未然の防止などである。日本にはこういうものに対する技術が有る。無いのは世界の為、地球の為に、リードを取って実施するという政治的決断である。
日本は過去4年間源発を稼働せずともその経済を維持できるということを実証してきた。現在の福島における東電のもたつきを見れば原発は敢然として廃止し、地熱、太陽光・熱による発電、その他の再生可能エネルギーに切り替えるべきではなかろうか?ドイツはそれをやろうとしている。ドイツが出来ることは日本でも出来る。地熱発電には時間とお金がかかるなどと言って実施を先延ばしにすることは、関係者たちが目先の金儲けのことしか見ていないしるしで、悲しいことである。
日本政府が一刻も早く、思い切った温暖化ガス削減目標を発表し、温暖化対策のリーダーになることを切に祈るものである。