2013年8月26日月曜日

覚えていますか、マララ・ユスフザイ(16歳)さんを



 

 

覚えていますか、マララさんを?

彼女は201210月にパキスタン北部で、「女の子のくせに学校に行っている」ということで、タリバンから銃撃を受け、重傷を負いましたが、九死に一生を得て、今や、「教育が世界平和にとって一番重要だ」と立ち上がりました。

今年の712日には国連本部で「ペンは剣より強し。世界のすべての子どもが教育を受けられるように」と演説し、世界の指導者に「世界中の子どもたちが無料で義務教育を受けられるように」と求め、「教育こそが貧困と無知をなくし、世界平和の唯一の解決策だ」と訴えました。

 全く彼女の言う通りです。昨年現在で、世界には貧しさのあまり、学校に行かせてもらえない子どもが5700万人いるそうです。世界中の人が誰でも義務教育を受け、人としての基本的人権を守り、人生の夢を追及できたら、なんと素敵でしょう。わずかなお金でそれが実現できるのです。

 女性の地位向上・ジェンダー平等に先ず必要なのは教育です。女性が社会に進出し、若い人たちが世界平和建設のために立ち上がるのに必要なのは教育です。マララさんの檄を受けて、私たちが行動する必要があります。経済大国日本は対外援助(ODA)を増額して教育の普及を計りましょう。もしあなたが世界平和を願うなら、その気持ちを政治家に届けましょう。ジェンダー平等を実現したいのら、声をあげましょう。そして、皆で、戦争のない、平和な社会建設に励みましょう。

2013年8月10日土曜日

8月という月


 日本人にとって、8月というのは特別な月である。先ず、日本が第二次世界大戦で降伏した月である。何にもまして、8月の6日は広島に原爆が落とされた日、9日は長崎に同様の悲劇が襲った日である。第二次大戦では数百万という人が人命を落とし、広島と長崎ではそれぞれたった一発の原爆で数十万の人命が奪われた。

それから毎年原爆の記念日には平和記念式典が催され、我々は「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから」と犠牲者の冥福を祈り、世界の平和を誓ってきた。8月には旧盆がある。本当に、亡くなった人々の魂の安らぎを祈り、人類によって犯された戦争・殺人の愚かさを繰り返さぬための誓を新たにしているのだ。日本人は武力を放棄し、永世に平和国家として存続することを誓ったのだ。

悲しいことは、人間というのは非常に短い記憶力しか持っていない。そして、何かをするにしてもその動機というのはすべて「お金」に結びつき、すべて近視眼的に片づけようとする。それが取り返しのつかないことを繰り返し、繰り返し行い、結果はすべて「想定外」であったと言わしめている。

広島、長崎の大悲劇に加えて、一昨年の福島における原発の大事故がある。日本人というのは原子力による被害を受けるべくこの世に生を受けているであろうかとさえ思えてくる。爆発以来すでに2年半が経過しても、福島原発ではその後始末も禄にできていない。原子廃棄物の処理の仕方も分からず、ただ貯め込むのみであるうえに、汚染水がすでに太平洋に流れ出している。そうなると、日本は被害者のみではなく加害者でもあるのだ。

どうだろう、我々は事故が起きないように祈り、原発輸出を推進し、他の国の人々の安全を担保にお金儲けに明け暮れて良いのだろうか?日本経済のためにエネルギーを「安く」確保するという歌い文句で、危険極まりない、そして、一旦事故が起こったら全人類や子々孫々にまで悪影響を与える可能性のあるエネルギー開発法を国内で推進したり、開発途上国に売りつけたりして良いのだろうか?ここは皆で胸に手を当てて良く考えよう。核以外の安全な方法でエネルギーを確保する手段を我々はすでに持っている。自分の生活程度を向上させるとか収入を確保するために原発の再稼働を推進する前に、お盆を機会に、我々の子孫のために、世界のために、我々はどのような選択肢を行使すればよいのか考えてみよう。悔いを千載に残さぬようにしたいものである。