2013年9月23日月曜日

国際平和デー

国際平和デー             
  9月21日は国連が総会決議(55/282)により、非暴力と停戦の日として「国際平
和デー」と定めたものです。従って、この日だけは、世界の人々が恒久的な世界平和を
実現できないまでも、少なくとも、「平和」を求め、「平和」を祈り、平和な心を持つ
よう呼びかけるものです。

  この日には、国際連合本部では日本の「平和の鐘」が鳴らされます。この鐘は鋳造
当時の加盟国すべての国々の子どもから集められたコインが融かしこまれているもの
で、日本の国会から送られたものです。

  今年から、岐阜県高山市では、この「国際平和デー」に、その意義を少しでも多くの
方々に知っていただくため、さらに、改めて平和について考え、「一人でも多くの方々
に平和への願いと感謝の気持ちが浸透し、その思いが未来に引き継がれることを目指して」、
市内のあらゆる寺院、教会など鐘を9月21日(土)の正午に一斉に鳴らして、国連での
鐘を鳴ら
して平和を希求する行事に呼応します。

  シリア、エジプトを始め、世界中で真に平和な国や地域はありません。何かしらの
流血や惨事が起きています。それは一部の人々が自分たちの権力や権益を守るため、暴
力に訴えて他の人々を排除し、抹殺するために起こるのです。軍隊が動員され、軍備が
拡張され、様々な活動が「正当化」され、紛争や戦争に拡大していきます。被害者は、
闘争に明け暮れている当事者や兵士たちというより、一般市民です。女性と子どもたち
です。兵隊たちはそう簡単には死にません。罪もない、逃げることもままならない市民
が犠牲になるのです。こんな悲劇があるでしょうか?

  どうしたら、平和がもたらされるのでしょうか?どうしようもないと肩をすくめるだ
けですか?どうしたら人の命が損なわれずに済むのでしょうか?平和を実現するために
は、祈るほかに、私たち一人ひとりが行動を起こすことです。
先ず、子どもたちに「愛すること」を教えましょう。
 「助け合うこと」を教えましょう。
  何としても、気の毒な人々に憐みの心を持つこと、手を差し伸べることを教えましょう。
  自分のことだけではなく、世界の現状に「関心」を持つことを教えましょう。
  その次には、世界のすべての人々が少なくとも初等教育が受けられるよう自分の出費を
  削ってでも献金しましょう。
  世界中の女性が人間らしく扱われ、立派な母親になれるよう支援しましょう。
  世界中の子どもが健康でまともな人間として成長できるよう国際機関やNPOを通じて支援
  しましょう。

  やれば出来るんです。問題は、今までのように人任せにせず、自分で平和のための
行動を起こすことです。地球環境を保全するために手を貸してください。子どもたちに
教育を与えるために晩酌をちょっと少なくしてください。ジェンダー平等を実現するた
めにフェアート
レードを推進しましょう。やること、やれることはいくらでもあります。

  声をあげましよう。わずかでも良いから世界平和のために募金しましょう。
時間とエネルギーのある方は途上国に出かけていきましょう。現実はどんなものか見に
行きましょう。私たちの一人ひとりがその気になれば何でもできます。出来ないのは
関心がないからです。世界平和とは、地球の一人ひとりが「いのち」を大切にするため
に思いやりを持ち、手を貸すことです。
 9月21日に当たり、世界が少しでも平和になるよう皆で祈りましょう。

2013年9月9日月曜日

二百十日


 今年も二百十日がやってきた。のろのろ台風を従えてやってきた。そして日本中に様々な災害をもたらし、人命・財産を脅かした。近年は異常な暑さ、豪雨、竜巻、水害や土砂崩れなどが恒常化し、日常茶飯事になってしまった。日本列島は熱帯の国に変わってしまったかと思うほど今迄の季節感の通用しない国になってしまった。以前に比べて、大気の温度も海水の温度も上昇し、沖縄あたりではサンゴが死滅し始めている。採れる魚も暖流に乗ってやってくる種類のものが多くなり、漁師や業者を慌てさせるようになっている。何にもまして、最近では「異常気象」が平常となり、人命や財産がどんどんと失われるのが目立つようになっている。

 そこで、このような現象に対して政府が何か抜本的対策を講じて、やがて来るであろう未曽有の大惨事に備えているかというとその兆候はない。聞こえてくるのは、「景気回復」と大気汚染や温暖化上昇の原因は化石燃料の使い過ぎだから、原発は廃止できないという声のみである。国民は収入や職の確保、生活の利便さを求めて、化石燃料や原子力に頼らなくても済むエネルギー開発には気乗りがしないようにすらみえる。

 明らかなのは、このような異常気象の原因はすべて私たちが作り出したものであるということだ。大気温暖化を防止しようと思えば化石燃料から再生可能エネルギー源に切り替えなければならない。我々が生活程度を引き下げ、電力、ガスの使用量を減らし、自動車に対する依存度を減らさねばなるまい。でも、「わかっちゃいるけど止められない」というのが庶民の言い分だろう。いくら私たちが大気温暖化防止を叫んで中国の黄土高原で植林をしてもそれは焼け石に水という感じだ。しかしながら、私たちの見聞と経験では、黄土高原で30年間にわたって植林し、緑化が進んでいる地方では、気候が好転しているという事実だ。年間降雨量が400ミリで乾燥していた地方が今や青々とし、降雨量が着実に増えているということだ。

 指導者がその気になり、国民に行くべき道を示せば、不可能なことはない。問題は指導者たちに将来に対するビジョンがないことだ。指導者や当事者が隠蔽と欺瞞に明け暮れていれば迷惑をこうむるのは一般の市民であり、幼い子どもたちであり、外国で私たちの不作為の結果に直面させられる罪のない人々である。日本の指導者たちは目覚めるべきだ。国民も少し自分の頭で考えて、生活を変えるべきだ。

少なくとも、自分たちの未来に「関心」を持とう。毎日のように「命」に悪影響を与える問題ついて関心を持とう。そして、自分たちが作り出したこの「温暖化」から派生する様々な問題に関心を持ち、対応しよう。